組織で働く人の価値って何?

つい先日のことですが、車で移動中にいつも渋滞しないところで道が混んでいました。

ちょっと進んだところに警察官がいて、事故か何かあったのかなと思ったときにラジオから「子供がダンプカーに轢かれて心肺停止」とニュースが流れ、聞こえてきた交差点はすぐ目の前。残念ながらその子供は亡くなったそうです。

今日、再びその交差点を通りかかったら多くの花が手向けられていました。

ルールを守って青信号を渡っていた子供がこんなことになるなんて、本当にご冥福をお祈りいたします。

 

こんばんは、コーチングスケイプの大森です。

 

ネットで「働かない蟻」の話を読みました。以前から知っていたことですが、働き蟻の集団の中では2割程度は働きません。以前テレビで学者が実験用の水槽を見せてくれて、本当に水槽の片隅で2割の蟻が遊んでいました。

人間の社会でも2:6:2の分布があります。組織を本当に動かしている「優秀な人」は全体の2割で、6割は言われたことを実行するいわゆる「良い子たち」、残りの2割は残念ながら「使えない人」という割合になるといわれています。

この最後の2割が「働かない蟻」に相当するのでしょう。

十数年以上組織で働いたことがありますが、感覚値と合っている気がしますね。

 

面白いのはこの働かない2割は交代要員だそうで、働いている蟻が疲労や事故など何かしらの原因で働けなくなった時に働きだすそうです。(おそらく減少した全体数の2割は働かないのでしょうね)

こちらも感覚値と合致している気がします。

会社が業績不振などでダメになっていく過程で人材が流出しますが、優秀な人が辞めだすと「あぁ、○○さんが辞めたら本当にこの会社やばいよ」と残った社員は不安になるのですが、特定の人が辞めた程度で本当にダメになった会社を私は知りません。

もちろん、一時的に業務の引継ぎが滞って混乱することはあったりしますが、それだけで会社は倒産したりしません。なぜなら、誰かがその人が空けた穴を埋めているから。

 

こういう話をすると「サラリーマンなんて、単なる歯車だからね」と皮肉を言う人が居ますけど、それは皮肉ではなく真実なんだと思うのです。

「俺様のおかげで」などと思っている組織人がいたとしたら、本当に滑稽なんです。

変わりはいくらでもいる。そう思っておいた方がいいと、個人的には思います。経営者はそれが分かっているから現場のような慌て方をしないのです。

 

一人が辞めても会社がダメになることはないのですが、それでも「切り替えコスト」が掛かります。本当に気にするとしたらこちらなのです。

単純作業をしているだけなら代わりの人はいくらでもいますので、切り替えコストもほとんど変わりません。でも、特殊技能を持っていて、かつその技能を会社が必要としている場合には、特殊技能を持っている人を探すか、代わりの人に特殊技能を習得させる必要があるので、この場合はどうしても切り替えコストが高くつきます。

組織の中で働く人からみたら、この切り替えコストの高さがその人の組織の中での価値になります。つまり、組織の歯車にも高い低いの価値があるということです。

 

ただし、勘違いされると困るのは、現場が必要としている技能と経営者の目から見て必要とする技能には違いがあるということ。その部門が会社にとってどのように位置づけにあるかも切り替えコストに影響しますから、切り替えコストの高い低いは単純には測れないし、そもそも自分が決めるようなことではないのです。

私は外資系育ちなので、部門ごとリストラなどという場面を見ています。この場合は部門の中でどんなに重宝されている人でも切り替えコストはゼロになってしまうのです。

私が独立する一年くらい前から上司に言っていたのは、「業務は引き継げますけど、技能は引き継げませんよ」という言葉です。(とっても生意気な社員だったんですね・・・苦笑)

これは自分のやっている仕事の特殊性からくる言葉でしたけど、結局私が居なくなった後はその仕事自体がなくなったと聞いています。在籍中はいい気になっていましたけど、経営上は必要なかったということですね(笑)

 

それでもそういう能力を身に着ければ、独立することも可能ですし、必要とする会社に転職することもそう難しくないと思います。

「芸は身を助ける」という言葉通り、仕事でも言われたことを単にこなしているだけでなく、創意工夫をしながら仕事とともに成長し続ければ、それがいつか自分の身を守る武器になるのです。

 

あなたの切り替えコストはいくらですか?

 

office photo