教える人も教わる人も勉強が必要なんです。

今日は天気も良く、明日の予報は雨マークですから、東京あたりは最後の桜の見ごろだったようです。

今朝は早朝研修の仕事が入っていて、しかも場所が桜の名所の近くでしたので、いつもよりも少し早く到着して誰もいない桜たちを独り占めしてきました。日当たりの良いところでは既に葉桜になっていましたね。

 

こんばんは、コーチングスケイプの大森です。

 

今朝の研修でも話題に取り上げたのですが、物事を考える、スキルを習得する際には「視点」が大切です。これは実際に見えるもの(物理的な)と見えないもの(概念上の)に対する着眼点です。

 

例えば、コンビニのバイトに仕事を教えるとしましょう。

「多くの仕事を同時に進めなければならないので、言われたことをやるだけでなく、周りを見て優先順位を判断したり、自分で仕事を見つけてすすんでやってください」

という説明をする人もいると思いますが、これでは相手に伝わりません。「覚えの悪い子」と呼ばれる人たちには、特にです。

「周りを見て」とか「店全体を見渡して」といっても相手に具体的に何をしたらいいのかが分かりません。見渡したところで、次に何をしたらいいのかが分からないのです。
具体的に「店内に何人いるか?」「店前の通りは混んでいるか?」など、着目すべき点を伝える必要がある。お客の数が多ければ、まもなくレジが混みだすかもしれない、だからレジの応援に回ろうとか、店の前の通りが混みだしたら、それに伴って店が混みだすかもしれないので、早々に掃除を切り上げて次の仕事に移ろうとか。覚えのいい子は「周りを見て」で通じますけど、そうでない人も世の中には大勢います。

これはコーチングの技術を教えるときも同じ。コーチが着目しなければいけないことって沢山あるのですが、着目すべき点を学ばなければコーチングはうまくなりません。初心者レベルの時はクライアントとの対話の中で質問が出てこないのですが、クライアントの話の何に着目したらいいのかが分かれば質問できるようになるのです。

これを着目点や視点ではなく、質問集のような形で教えると大変なことになりますよね。だって質問なんて無数にあるでしょうし、その表現方法も人によってさまざま。(もちろん着眼点も個体差があります)

 

やり方を教えるのではなく、視点を教える。これが教える側に求められるのですが、教える方も実は明確に視点を意識しながら行っていないのです。もちろん何かに着目しているからこそ、優秀なコーチングを実践できているのですが、案外自分の視点は意識していません。つまり無意識に出来ているということです。

教わる側が覚えが悪いのは、教える側がその人に合った教え方をしていないから。でも、それを棚に上げて相手の無能っぷりを嘆く人は少なくありません。要するにどっちもどっちなんですけど。

「名選手、名監督にあらず」とはよく言ったものだと思いますけど、若いころは名選手を目指し、歳を重ねて部下を持つようになるころには名監督を目指したいですよね。

 

あなたは名選手?それとも名監督ですか?

 

baseball coach photo

Photo by XU, YOU-DE

スキルだけでは解決できないことは案外多い

昨年末から毎日ブログを更新し続けたおかげで、僅かながらブログへの訪問件数が増えています。メインは検索サイトからですが、どんなワードで検索して当ブログに来られたのかを見るとちょっと興味深いです。

ここ数週間で多いのは「褒める」という単語。どういった理由で検索されたのかまでは分かりませんが、対人関係で悩んだり、部下を褒める、異性を褒めるということで迷いがある方が多いのかもしれませんね。

 

こんばんは、コーチングスケイプの大森です。

 

自分でブログを書くようになってから、他人のブログを読むようになりました。参考にしたいという部分もあるけれど、それ以上に人の意見を読むというのは発想の刺激にもなるからです。

同業のコーチングをやられている方のブログの中ではこの方のブログを読んでいます。言いたいことをきちんと伝えてくれているので、読んでいても気持ちがいいし、自分ももっと言いたいこと、書きたいことを自由に書こうと思わせてくれたブログのひとつです。

そんな彼女の最近の記事を読みながら、思い浮かんだことを書いています。

 

信頼と好感を生む「自分の意見」の伝え方

 

内容に関しては、確かにそうだなと思うし、相手の考えを否定する余計な言葉を含んだコメントをしてしまうという部分では「やべ、俺もやってる・・・・」と思わせてくれるものでした。(詳細はここには書かないので、リンク先をお読みください)

ところで、私のクライアントさんの中にも自分の意見を伝えることを苦手としている人が少なくありません。別にコミュニケーションに問題があるわけでもないし、日常は何の問題もないのですが、いわゆる「言いづらいこと」を伝える術を知らないのです。

 

先日もありました。社内のある人の体臭が問題になっているという話。

確かに「あなたは臭いです」とは言いづらいし、コーチングスキルのアイメッセージ(「私」を主語にする伝え方)を使ったところで「私はあなたが臭いと思います」とか「私はあなたにお風呂に入ってほしいと思っています」というのも変ですよね。

でも、どんなに伝えづらいことでも、時には伝えなければいけないことって案外多いのです。伝えづらいから伝えない、自分が我慢をするという選択もありだとは思いますが、根本的な解決はなされません。臭いものに蓋、見て見ぬふり、結局は逃げているだけですよね。

万人に共通する「こうすれば解決!」という策はありません。でもね、あなたなりの伝え方を見つけないと。

 

以前勤めていた会社で、同じグループの部下(♂)の香水の匂いがきつかったときがありました。

体臭よりはマシかもしれませんが、周囲も困っていたし、自分が仕事をしていてその人が近づいてくるとすぐにわかるという状態。でも、言葉にするには色々と気遣いが発生します。

でもね、結局言いましたよ。(笑)

「お前、臭いぞ!」と、笑いながら。

心得たもので、周囲にいた人も笑顔で同調。もちろん「自分の匂いって自分じゃわからないからね。女性でも自分で気が付かない人が多いよ」などとフォローしてくれる女性もいたり。(ちなみにその女性も文句を言っていた一人ですけどね)

本人はそんなはずはないと納得していなかったようですが、数日後には香水の量が減ったことが分かりました。

普段から本音でぶつかり合える仲間だったから可能にしたやり取りだと思います。

 

何が言いたいかというと、言葉のスキルだけでその場をどうにかしようとしてもダメだということです。「スキル以上に重要なこと」があるのですよ。

スキルを使うのは一瞬のこと。実際にはその前後の文脈が大切で、上の例では言い難いことを言える関係を作っていること、言った後もその人に積極的に絡んでフォローするという姿勢が必要なのですね。

 

仕事柄、いろんな組織を見ているのですが、こういう雰囲気を持った組織、その雰囲気を作り出せるリーダーが少なくなっている気がするのです。

コミュニケーションスキルの重要性は依然として注目され続けるでしょうけど、単なるスキルで終わらせないためにも、自分の在り方を見つめ直し、そうなるためには日ごろからどのような言動を取るべきかを考える時間を取ることも大切なんだと思います。

 

あなたの周りは、いつもどんな雰囲気ですか?

 

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世界標準のコーチング

昨日、コーチングの勉強会に参加してきました。「解体新書」という知人でもあるコーチ、関口詩乃さんが企画・運営しているイベントです。ゲストコーチを招いて実際のセッションを行ってもらい、そのセッションを関口さんが参加者とともに分析していくというものです。コーチングを仕事にしながら、ありそうでないのが他人のコーチングを観る機会。そんな貴重な機会を与え続けてくれていることに感謝です。

 

あ、こんにちは。コーチングスケイプの大森です。

 

今回、解体されたゲストコーチは紫藤由美子さん。国際コーチ連盟(ICF)日本支部の副理事長を務められている方です。ということでこちらも知人。日頃、彼女とはICFジャパンの仕事を一緒にしている仲ですが、彼女のコーチングセッションを観たことはありません。そんな興味から参加したわけですが、いろいろと学びがありました。

彼女のセッションから学んだことももちろん多いのですが、それ以上に学びにつながったのは周囲の反応です。

私は彼女のセッションは、質問の組み立てもロジカルで、コーチの意図も明確でした。なので、ふむふむと普通の流れとして観ていたのですが、周囲の反応は少し違いました。どうやら彼らのコーチングとの違いが多いらしく、セッション後の分析でその点についての指摘や考察が行われていたのです。

私は日本のコーチ養成機関でコーチングスキルを学びましたが、その後自分なりに考察を加えて、現在の自分らしいコーチングというものをプロとして実践しています。その私から見た目の前のセッションは違和感もなく、多少「自分だったらこの場面ではこうしたかな」という感想を持つ程度で、基本的なスタンスは紫藤コーチと変わらないと思います。

その彼女は日本のコーチ養成機関ではなく、アメリカの大学院のコースで学んでいます。その辺から日本で主流になっているコーチングと海外(今回は米国)で学んだコーチの進め方が違うということ、自分のコーチングが日本の主流とは少し違うのかもしれないということが浮き彫りになってきました。実際、海外で学ばれた他のゲストコーチも同様の傾向があったようです。

どちらがいいとか悪いとかの問題ではないと思います。クライアントが求める成果が出ればいいのですから。細かな違いについては別の投稿で書いていきたいと思っています。

 

でも、この「違い」に関しては、もう少し注意したいと思いました。なぜなら作成中の研修コンテンツ『コーチングの風景』は、海外(米国)の流れのコーチングです。それを日本のコーチと一緒に開発していくときに、どのように共通認識を持つかという不安もあるからです。

いずれにしても、いろいろな考え方を紡ぎ合わせていくというプロセスは、忍耐と挑戦の連続だと認識していますので、じっくり腰を据えて向き合っていきたいと思います。

Facebook: 『コーチングの風景』oritinated with Coachinscape

 

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