抽象的な議論では現場が混乱する?

早朝から千葉で仕事をこなし、午後には神奈川へ。

出張といえるほどの距離ではないのですが、気分が切り替わるには十分な距離です。

旅もそうですが、ある程度以上の移動距離は人間の心に何かしらの影響を与えるのかもしれませんね。

 

こんばんは、コーチングスケイプの大森です。

 

組織内で上層部に行けば行くほど、決定事項が抽象的になる傾向があります。

あいまい、ではなく抽象化された意見ということ。

目の前の仕事をどうするかが現場の最重要課題であり、会社全体をどうするかが経営層の課題。

この視点の違いが階層ごとにあるからですね。

 

ところで、上部に行けば行くほど抽象的(包括的)な議論が交わされるのですが、具体的なこと、細かなことを全く考慮しなくていいのでしょうかね?

現場目線でとまでは行かなくても、ある程度の具体例なども考慮すべきではないかと。

でないと、実行不可能な決まり事が出来上がってしまいます。

今日もあるクライアントとのセッションで、リーダーが集まってアイデアをまとめていくという内容を扱いました。

「今日は大枠を決めよう」というスタートだったそうですが、いまひとつしっくりこなかったとのこと。

話を聞いていると、リーダー同士で交わされている言葉が抽象的なのはもちろんのこと、具体例などは一切話されていない様子でした。

例えば、ひとくくりに「業務」といっても様々な区分けが出来そうなのですが、それがされていない。

そんな状態で「業務分担をすればいい」とか、「業務を共有すべきだ」とか。

さらに聞くと、業務といっても複数の人間で分担できる業務もあれば、分担が難しい業務もあるそうです。もちろん業務の何を共有するのかも決められておらず。。。

そこで決まったことを現場に落としても、現場はいろいろな受け止め方をしてしまうのでまとまるものもまとまらないのです。

このまま「皆で業務を分担して進めてください」と現場に指示を出すとどうなるのでしょうね。

当然、いろんな意見が出てくるだろうし、「え、この業務も分担しなくちゃいけないのですか?」と混乱します。あるいは具体的なこともわからないまま情報共有するために無駄なミーティングが乱立するかもしれません。

 

最終的なアウトプットは「大枠」で構わないのですが、そこに至る検討過程では具体的な事案も視野に入れながら行う必要があります。

先の「業務」なら、一連の業務内容を整理してから大枠に落とし込む(まとめる)必要があるのです。

それを可能にするためにファシリテーターは会議中、時折「例えば、どんなことが挙げられますか?」とか「もう少し具体的な例を出しながら説明してください」などと気を配る必要があるのです。

具体性のない抽象的な議論。あなたの周りで、そんな会議は行われていませんか?

 

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リピートオーダーを生む人気研修講師になる方法

こんばんは、コーチングスケイプの大森です。

 

今日はお知らせです。

 

国際コーチ連盟日本支部で一緒に働いている代表理事の林健太郎さんが、10月からファシリテーター養成講座を開講します。

6日間の集中講義で学ぶ 、その名も「ファシリテーターブートキャンプ」 です。

 

『コーチングの風景』は、自分でコーチング研修を開催してみたいけど自分のオリジナルコンテンツがなくて困っている、という人も視野に入れて提供しています。

でも、研修を行うためにはプログラムを持っているだけではだめなんですね。

受講者が「学び」を得るための技術も必要なのです。いわゆるファシリテーションスキルです。

7月3日と15日にはプレセミナーも開催されますので、プロの研修講師として稼ぎたい方だけでなく、ファシリテーションに興味のある方にもおすすめの内容です!

 

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意見を集約するときの注意点

今日も寒いですね。寒いのが苦手な私には辛い日です。でも徐々に陽が伸びているので、一歩一歩春に近づいていることを感じることもできて、しばらくの我慢と絶えることにします。

気分を変えるために、ブログのデザインも変えてみました。いかがでしょう?

 

こんばんは、コーチングスケイプの大森です。

 

様々な会社でファシリテーションを行ったり、ミーティングの進め方を見学する機会があります。割とよく見かける光景なのですが、ポストイットに各自の意見を書いて、それをホワイトボードに張り付けながらまとめていくというやり方をしている会社が結構あります。集約法とかKJ法と呼ばれている方法です。

いくつか誤った運用をしているところがあるので、今日はそれについて書いてみます。特にポストイットをまとめる作業の注意点です。

 

1.いきなり抽象度の高い言葉でグルーピングをしないこと

よく使う例ですが「野球、ラグビー、テニス、バスケ」をまとめるときに「スポーツ」で括るとそこで思考の広がりがなくなってしまいます。

スポーツ

野球、ラグビー、テニス、バスケ

ですね。でも、「球技」で括ればその上位が「スポーツ」となりますね。つまり、

スポーツ

球技

野球、ラグビー、テニス、バスケ

というつながりです。

べん図を描くとわかるのですが、こうするとスポーツの下に「球技」以外に球を使わない競技がうっすらと見えてきませんか?

最小単位で括るような言葉を選んでいかないと、新たな視点が見つからないのです。

よくある抽象度の高い言葉は「コミュニケーション」「営業力」「人材育成」「人間力」「マインド」などです。

こんな言葉を会議で使っていませんか?

 

2.大きな項目を先に出し、そこから細分化しないこと

1の話にもつながるのですが、抽象度の高いグルーピングをしてから細分化していくというやり方をすると「何か」を見失います。

大グループを作ってから細分化するのと、細部をつなぎ合わせて中グループ、大グループを作っていくやり方は一見同じように見えるよね。でも違うんです。

前者の方法で行うと、大体のポストイットは分類できるのですが、いくつかの例外的な意見ははみ出してしまいます。そして、何となく除外したまま「その他」という項目を作ってそこに放り込んだりするのです。最悪の場合はグルーピングもされず、ホワイトボードの隅っこにぽつんと追いやられたり、握りつぶされたり・・・。

俯瞰してみると大きなグループにはたくさんのポストイットが貼られ、その他には数枚だけ。何となくみんなが共通している意見が重要に見えてきて、少数意見を排除しがちになります。

自分たちでも気が付かないような本質的な問題を探すときには危険なので、面倒な作業になるけれど必ず一つ一つの意見を紡ぎ合わせていくことが大切なのです。

細かいことを言えばキリがないのですが、あとひとつだけ。

 

3.言葉の違いに敏感になりましょう!

ホワイトボードに各自の意見(ポストイット)を貼る際に、誰かが自分の意見を読み上げてボード上に貼ると、他の方が「私も同じ意見です」とか「大体同じような意見です」といって同じ場所に貼っていく。これもよく見る光景です。

でも、本当に同じ意見なのでしょうかね?

たとえば、「他人に興味がない」と「自分さえ良ければいい」という2つの意見が出たとします。人によっては同じような意味に感じますが、実は違ったりするのです。似て非なるものである可能性も高い言葉も多いのですから、グルーピングする前に発案意図をきちんと聞き分ける必要がありそうです。些細な違いを知ることで、問題の本質にたどり着くこともあるのですから。

 

皆さんの会議はどのように進めていますか?

 

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